先週末に強風を押して富士五湖方面に遠征して来ました。
事前のSNSの話題は
どこが良さそうか?
今日のシーイングの悪さは世界一でしょう!
この風では50mmのカメラレンズがやっとかな?
などと行く気を削がれる会話が飛び交っていました(笑)
それでも前回の遠征での課題の解決を確認するために
遠征を決行しました。中央高速を運転中にハンドルを
取られそうになるほど突風が吹き荒れていました。
いつもより慎重に安全運転で目的に向かいました。
現地に到着してみると、天気は上々です。
しかし時折突風が車体を大きく揺らします。
今日は本当は長焦点で春の系外銀河を狙いたい所ですが
欲を出さずに、530mmの直焦+APS-Cのカメラで
銀河を狙うことにしました。
その前に前回課題であった電源系統とStickPCの確認です。
(1)電源系統の確認
200Wの省電力マルチ電源は接触が悪かったことが原因でしたので、遠征前にコンタクトスプレーで接点の掃除をし解決済です。
車の12Vコンセントから延長コードで赤道儀まで持ってきて
今度は大丈夫だろうと繋いでみるとまた通電しません。
こうなるとマルチ電源の問題ではなく、延長コードの問題です。
仕方がないのでマルチ電源は諦め、今迄通り車に搭載してある
100Vのコンセントから電源を取ることにしました。
結局、家に帰ってからコードを点検してみると延長のための
コードの結線プラグ部分で断線していました(^^;
(2)StickPCによるwifiリモート撮影
家でStickPCとノートPCをポケットwifiで繋ぎ、TeamViewerで
リモート操作するところまでは出来ていたのですが、
TeamVewerでは反応がいまいち鈍いのと、わざわざ
ポケットwifiをこの事だけに使うのは勿体ないということで、
色々条件を変えて試しました。
Windows10HomeではWindows7まで使えていたリモートデスクトップが使えないのでOSをProにしようかと考えてNETをググると
Homeでも使える技を発見しました!
やはりリモートデスクトップの方が遥かに操作性が良くなります。
しかし問題はもう一つありました。StickPCとノートPCをwifiで
繋ぐだけなら良いのですが、SXP赤道儀のコントローラー
STARBOOK TENはPCとLAN接続する必要があります。
StickPCにはLAN端子がないのでLAN端子付USB3.0を繋ぐことに
しました。ところがこのUSB3.0とStickPCの無線LANの電波が
干渉するのです。家で試してもこのLAN端子を繋ぐと電波が途切れます。仕方がないのでスペックを落としてLAN端子付USB2.0に買替えて、試してみると今度は上手く行きました。どうやら2.4GhzのwifiとUSB3.0は動作周波数が干渉するようです。
また、併せてポケットwifiをミニルーターに変えて見たところ
インターネットは使えませんが、リモートデスクトップでは
全く操作に問題がないので、パケットを気にせず使えるようになりました。出来上がったらご覧のように大変シンプルですが、
ここに至る迄が大変苦労しました。
構想から半年かかってようやく遠征用システムが完成しました。
今回はこれが遠征目的でしたので撮影はオマケのようなものです(笑)
時折強風で鏡筒が大きく揺れて星がハレーすい星のようになったコマもありましたが、ステラショットの自動導入、補正導入を車内から電気毛布に包まれながらヌクヌクと撮影することが出来ました。
撮影対象は大熊座の系外銀河です。
①M81&M82 ボーデの銀河、葉巻銀河
クリックすると拡大します(↑)
2018/2/17 21:58-
FSQ106ED PrimeFocus Canon EOS_60D(SP-3C) 300secX19 ISO1600
② M101 回転花火銀河
クリックすると拡大します(↑)
2018/2/18 1:02-
FSQ106ED PrimeFocus Canon EOS_60D(SP-3C) 300secX11 ISO1600
③M51 子持ち銀河
2018/2/18 4:02-
FSQ106ED PrimeFocus Canon EOS_60D(SP-3C) 300secX9 ISO1600
いずれも突風の影響やシーイングの影響、そしてオートガイドの
追い込み不足で星がボタ雪のようになってしまいましたが、
あの悪条件の中で撮れただけでも遠征した甲斐がありました。
何より-6℃の外気温でも車内でぬくぬくと撮影出来たのが
大きな成果です!
新たな問題が発生しなければ、次回はもっと
じっくりと対象を絞って撮影しようと思います。