今回の新型インフルエンザで、マスコミの不安を煽り立てるような過剰報道により
マスクが飛ぶように売れ、オイルショック時のトイレットペーパー騒動と同じような
騒動が起こりかねない状況になっています。
コメントでは冷静にと言いながらこのように不安を煽り立てるのは本末転倒です。
もともと鳥インフルエンザの亜種が世界的流行を起こすのではないかとの恐れから
世界各国はパンデミックの準備を進めてきましたが、そこにたまたま今回の豚イン
フルエンザが起きたのが今回のマスク・パンデミック(←勝手な命名です)の発端です。
インフルエンザの拡大よりもマスクの狂乱的な買いあさりのほうが拡大してしまい
ました。
今回はマスク着用について出来るだけ正確な事実を集めてみました。
今年2月22日にアップされた厚生労働省チャネル
新型インフルエンザの発生に備えるここでは鳥インフルエンザを念頭に置いた新型インフルエンザへの対応を述べています。
今回の新型インフルエンザもこの手順に沿って対応が取られてきました。
そのプロセスで今回のインフルエンザA型は弱毒性であることも判明してきました。
ここではマスクの着用は咳エチケットとしての個人レベルの対策として推奨されて
います。
WHOのマスク着用に関する見解
インフルンエザA(H1N1)アウトブレイクにおける市中でのマスク使用に関する助言 暫定的な手引き 2009年5月3日 WHO(原文)一部抜粋しかしながら、特に開かれた空間において、インフルエンザ様症状のある人と閉鎖空間で濃厚接触した場合と比較した、マスク着用の有効性は確立されていない。
この文書は新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスの発生がコミュニティーレベルで報告
された地域におけるマスク使用の暫定的な手引きを提供する。今後、新たなデータが
入り次第更新する予定である。
背景
現在、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスのヒト-ヒト感染の主な根拠のある感染
経路は、会話、くしゃみまたは咳によって放出される呼吸器飛沫経由であることが示唆
されている。
インフルエンザ様症状(熱、くしゃみ、咳、鼻水、悪寒、筋肉痛など)がある人と
濃厚接触(約1メートル)があった人は、感染性のある呼吸器飛沫の曝露による感染
リスクがある。
呼吸器ウイルスの感染拡大予防の評価をした研究によると[2]、医療機関においては、
マスクの使用がインフルエンザの感染の伝播を減少させる可能性が示されている。
医療機関におけるマスク使用の助言は、正しいマスクの使用のトレーニングや定期的な
供給、及び適正な廃棄施設といったマスク使用の有効性に影響する可能性がある補足的
な対策情報と一緒に提供されている。
それでもなお、多くの人がインフルエンザ様症状のある人と濃厚接触した場合、
例えば家族に対するケアを行う時のような場合に、家庭内または市中でマスクを
着用することを望むかもしれない。
さらに、インフルエンザ様症状のある人がマスクを使用すると、口および鼻を覆う
のに役立ち、呼吸飛沫を覆うという咳エチケットの1つを行うのに役立つ。
しかしながら、マスクを正しく使用しないことは、感染リスクを低下させるよりは
むしろ、感染リスクの増加につながるかもしれない。もし、マスクを使用するならば、
他のインフルエンザのヒト-ヒト感染を予防する一般的な対策も同時に行い、マスク
の正しい使用の訓練を行い、文化や個人の価値観を考慮すべきである。
一般的なアドバイス
市中においては、以下の一般的な対策がインフルエンザの広がりを予防することにおいてマスクを着用することよりも重要かもしれないことを、記憶にとどめておくことが重要である。
健康な人に関して:
インフルエンザ様症状のある人から少なくとも1メートル距離を維持し:
口と鼻を触るのを控える。
石鹸と水、あるいはアルコールベースの擦式手指消毒薬[3]を用いて頻繁に手指衛生を
行う、特に口や鼻、汚染された可能性があるものを触った場合に実施する。
疾患が疑われる人と濃厚接触する時間をできるだけ減らす。
人ごみの中にいる時間をできる限り減らす。
できる限り窓を開くことで居住空間の空気の流れを改善する。
インフルエンザ様症状のある人に関して:
家にいるときに、もし調子が悪くなったら地域の公衆衛生部局の勧告に従う。
可能な限り健康な人から離れる(少なくとも1メートル)。
咳あるいはくしゃみをする時は、ティッシュまたはティッシュに相当する物で口と鼻を
覆い、呼吸器系分泌物をその中に封じ込める。口や鼻を覆ったものは使用後すぐに廃棄
または洗濯する。呼吸器系分泌物を触った後すぐに手洗いをする!
できるだけ窓を開くことで居住空間の空気の流れを改善する。
マスクを着用する場合、マスクの効果を引き出す為には正しい使用法と適切な廃棄の
徹底は不可欠であり、マスクの不適切な使用による感染伝播拡大リクスの増加を避け
なくてはならない。
厚生労働省の資料
厚生労働省 新型インフルエンザを知るために・マスクを着用してください。↑推奨しているのは、風邪やインフルエンザの症状が出ている人へのマスクの着用です。
咳、くしゃみが出たらマスクを着用しましょう。
また、家庭や職場でマスクをせずに咳をしている人がいたら、マスクの着用をすすめ
ましょう。
5月22日に基本的対処方針が改定されました。
5月22日基本的対処方針(改訂版)一部抜粋厚生労働省はこの中では一番マスク着用を推奨しているように見えますが、優先すべきは最後に述べているように発熱、くしゃみ、咳などを有する人へのマスク着用です。
(問8)外出に当たり、必ずマスクを着用する必要があるのか。
(答)
1.マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐという効果が高いものであり、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分で閉鎖的な場所に入るときに着用することが勧められる。
2.屋外などでは、相当混み合っていない限りあえてマスクを着用する必要はない。また、施設や乗り物についても空いていれば、マスクを着用する必要はない。
(目安としては対面する人と人の距離が1~2メートル)
3.ただし、外出に当たっては、マスクをいつでも着用できるよう、準備しておくことが望ましい。
(問9)公共交通機関におけるマスク着用については、どのように考えればよいのか。
(答)
例えば、「患者や濃厚接触者が活動した地域」内に停車する電車については、混み合った車内でのマスク着用を呼びかけることになる。一番重要なことは、発熱、くしゃみ、咳などを有する方には早めにマスクをつけていただくことである。
このままでは本当に必要な人にマスクがいきわたらなくなります。どうか報道に振り回されることなく冷静に行動してください。
20日に撮影した土星です。今回は最後の仕上げは省略しました。
紙製マスクに頼るから不足するのであって、おしめ同様布マスクを洗いながら使えばいいと思いますが。でも布では効果が十分でない、と情報を流す輩(商社、問屋、メーカー)がでてきそうな気がします。不況の折、今がチャンスとばかり売りまくろうという魂胆が見え隠れしているような気がします。